2011年4月16日土曜日

Cholombians



THE CHOLOMBIANS

STICKY SIDEBURNS AND STONER CUMBIA IN NORTHERN MEXICO

BY BERNARDO LOYOLA
PHOTOS BY STEFAN RUIZ


(元記事: Read the rest at Vice Magazine: THE CHOLOMBIANS - Sticky Sideburns and Stoner Cumbia in Northern Mexico - Vice Magazine )


ENRIQUE “PELÓN” OLVERA

モンテレイでは「コロンビア大使館」のまわりを海賊版DVDや、自家製ポルノ、偽物のポロシャツ等を売る小さな宿屋や露店が取り囲んでいる。大使館は Mario Durán という男によって革命通りと名付けられた通りにある。彼はコロンビアから輸入されたありとあらゆる装飾品を売っている。Tシャツや、「I ♥ Barranquilla」と書かれた車のバンパー用ステッカー、旗、キーホルダー、エアブラシで描かれたトロピカルな風景、麦わら帽子、太鼓、guacharaca*(クンビアで使われる木製のギロのような楽器)など ----- しかし、何よりもクンビアである。



* guacharacaとは



モンテレイの人々(特に La Independencia と La Campana の労働者階級の地区から)は1960年代からコロンビアのクンビアを踊って来た。この北部の工業都市がどうやってクンビアに おけるメキシコの前哨地の代表となったのかは紛争の問題によるものだった。一説には San Antonio の出稼ぎ労働者が、何人かのコロンビア人をモンテレイでクリスマスを過ごすようにに招いたというものである。そして招かれた彼らはそのパーティーのために家からレコードを持ち寄ったというものだ。


地元の人のほとんどが激しく否定した他説は、レコードはアメリカ合衆国行きのコカインの出荷とともにメキシコに入って来たというものだ。
つまらないだろうけど最も正確な回答は、ソニデロ(DJおよび持ち運び可能なサウンドシステムのクルー)が単にメキシコシティーから彼らの好きなコロンビアのレコードを持ってきたというものであろう。一般的なソニデロのひとり、Gabriel Dueñes と彼の Sonido Dueñes はモンテレイのクンビアの音を定義したと言われている。
Gabriel Dueñes 彼は今60代であるが、まだ街角でTシャツや、アルバムジャケットのコピー付き海賊版CD、彼自身のミックステープ等を売っている。


60年代中頃のパーティーで彼のテーププレイヤーがオーバーヒートして音楽が低速になり始めた時の事を教えてくれた。
それ以来、人々は彼のスローダウン再生されたミックステープについて彼に聞いてくるようになり、“cumbia rebajada” と呼ばれるものが産まれた。


Toy Selectah (モンテレイのネイティブで基本的にはDiploのメキシコ版)によると、これらのストーナー・クンビアは90年代のヒューストンで DJ Screw が行っていたものの元にあたるという。当時ヒューストンにはモンテレイからの大量に出稼ぎ労働者がいたというのも辻褄が合う。
長年に渡って、モンテレイのクンビアは独自のものに変化して来た。そのスタイルはコロンビア人でもメキシコ人でも他の何かでもない、労働者階級のリスナーの間に出現して来たのだ。




毎週日曜日の午後に、バーやクラブで踊った後、メキシカン-コロンビアンの集団はモンテレイのダウンタウンにあるラテンタワーのセブンイレブンの前でたむろをする。


LAの不良とトロピカルなコロンビアのいくつかの神秘的な理想から、彼らは巨大なチェック柄や、見た事無いほどのだぶだぶのデッキィーズをはきハワイアンシャツを着る。帽子の見える範囲にはエアブラシや刺繍で、着用者のニックネームや彼らのガールフレンドの名前、派閥の名前、聞いているラジオ局、彼らの隣人等が雑然と記されている。 
コロンビア人のなかには、は宗教的なスタイル、イコン( 肩甲骨(..escapulario直訳)あたりの首にタダイ* や、グアダルーペの聖母 (メキシコ)*、人気が高まっている Santa Muerte* 、パンチョ・ビリャ* でさえも )などを身につけている人もいる。




* タダイとは
* グアダルーペの聖母 (メキシコ)とは
* Santa Muerte とは






これらは、僧侶が着ているものに似ているが、彼らの帽子にのように、ラジオ放送の情報を巨大な手製のバナーに記す事によって急速に発展したのだ。
派閥の名前は Los Temelocosや、La Dinastia de los Rapers、Foxmafia、Latinaz のように12インチ四方の巨大な文字で刺繍されている。私たちが見たキッズの一人は"10.90"という番号をescapulario(首にかける札だと思われる)に刺繍していた。私はそれは好きなラジオ局のチャンネル?と彼に聞いたのだが、彼はそれは"トルエン"(シンナーのなかでも特にハイにさせる物質)の暗号だと答えた。


この肩掛けのサインはとても素晴らしいのだが、Colombianoのファッションの最も重要な側面は、アメリカ合衆国のヒップホップや、プエルト・リコのレベトン、アステカ時代の古代の戦士の描写からのインスピレーションと同様に、サイン(署名)の役割をもつ髪型にあると思っている。


後頭部を剃って、襟足をネズミのしっぽのように残す。頭頂部は短くして慎重にスパイク状にしてスタートレックのロミュランのように前髪を前に。最後に一番大事なこと、彼らは髪が伸びるとそのスヌーピーのようなもみあげは、ジェルで固められて不快感を感じるほどに頬にくっつける。これを彼らはEstilo Colombiano(コロンビアン・スタイル)と呼ぶ。


モンテレイにおけるコロンビア人のシーンは、時に男っぽくもあるがとてもメロウなものでもある。たとえば、キッズ達はモンテレイのダウンタウンにあるラテンタワーのセブンイレブンの前で遊ぶ。なぜならばビルの20階に彼らの好きなラジオ局XEH 1420 AMがあるからだ。彼らは、ラジオ局に彼らの友人やガールフレンドに贈る曲を、公衆電話を使ったり、60人ほどのシャウトアウトのリストを読んだりしてリクエストする。他の北部メキシコの narcocorridos * のような地元の麻薬ディーラーや暴力のための露骨なアンセムがあるが、Colombianosは愛や平和や友情についての曲を聴くのである。


しかし他のどこのメキシコ都市のように、モンテレイにも多くの緊張がある。麻薬カルテルはしばしば大通りを妨害するようにトレーラーを使うし、手榴弾による爆発はさらによく起こるようになっている。そしてコロンビア人がよく遊んでいたクラブはギャングによって引き継がれている。


エッジに居る誰もが、そしてモンテレイのような都市では階級分けは本当に厳しく、違った服装や目立つ人々はしばしば差別の対象になる。私たちが出会った多くの人は、兵士や警官は彼らを打ちのめし、ベタベタしたもみあげをハサミやナイフで切るのである。彼らの多くは頭を剃られただ嫌がらせを避けるためにバギーパンツをはくのをやめさせられる。しかし逆境にも関わらず、Colombianosの兵士は長いもみあげにジェルをつけ、気が狂わんばかりに遅い彼らのストーナー・クンビアで一晩中踊るのである。




下記の記事はViceのサイトを元に書かれている。モンテレイとクンビアの関係や、クンビアのライブで踊るキッズ達の映像をまじえている。


Meet Monterrey's "Cholombians":The Cumbia-Dancing Cholos: 

(元記事: http://guanabee.com/2011/03/cholombians-cumbia-dancing-cholos-video/ 



モンテレイというメキシコの中でも3番目に大きな都市のダウンタウンに見られるティーンエイジャー達を、Viceマガジンでは「Cholombians」と表現している。
コロンビアスタイルのクンビアと彼らの不良性(cholo : 意訳かも?)の親和性の高さから、コロンビア人(Colombianos)とクンビア(Cumbia)からの造語として「Cholombians」に派生したのであろうか? 
ただし、典型的な不良主義(choloisms:不良の美学?)では一般的ではない特徴があるという。長い前髪をジェル(Aquanetという商品名のヘアスプレーだと思われる)で固めている姿は、まるで「マッドマックス」が「アポカリプト」(インカ帝国を舞台にした映画)に出合ったかのような姿だというのだ。
このムーブメントはEl Gran Silencioの "Chuntaro Style" (2001) の時から見通されていた事ではないだろうか。






モンテレイは本当に長い間クンビアを愛してきた街であり、80年代によくモンテレイでライブをしていた、"La Sonora Dinamita"という恐らくメキシコで一番知られているバンドのブートレグも良く聞かれていたという。
これは最近のCelso Piñaのコンサートで踊る「cholombians」のクリップ。







下記の記事も同様にViceのサイトを元に書かれている。



THE CHOLOMBIANS :

The Cholombians on Emerging Fervour
The Cholombians on Emerging Fervour
The Cholombians on Emerging Fervour
The Cholombians on Emerging Fervour

毎週日曜日の午後に、バーやクラブで踊った後、メキシカンーコロンビアン達はモンテレイのダウンタウンにあるラテンタワーのセブンイレブンの前でたむろをする。なぜならばビルの20階に彼らの好きなラジオ局XEH 1420 AMがあるからだ。
彼らは午後いっぱい、ラジオ局に彼らの友人やガールフレンドに贈る曲を、公衆電話を使ったり、シャウトアウトしてリクエストする。他の北部メキシコの narcocorridos * のような地元の麻薬ディーラーや暴力のための露骨なアンセムがあるが、Colombianosは愛や平和や友情についての曲を聴くのである。 
* narcocorridosとはhttp://en.wikipedia.org/wiki/Narcocorrido 
彼らは巨大なチェック柄や、見た事無いほどのだぶだぶのデッキィーズをはきハワイアンシャツを着ている。これらは、彼らのコンバースとその紐や、前髪を慎重に崩さない程度にタイトなカスタムされたベースボールキャップとカラーコーディネイトされている。
帽子の見える範囲はエアブラシや刺繍で、着用者のニックネームや彼らのガールフレンドの名前、派閥の名前、聞いているラジオ局、彼らの隣人等が雑然と記されている。 
これらの写真で明確に見られるように、"Colombiano" のファッションの最も重要な側面は、アメリカのヒップホップ、プエルト・リコのレゲトンと、アステカ時代の戦士の古代の描写から得られるインスピレーションと同様に描かれる髪型のサインである。
後頭部を剃って、襟足にネズミのしっぽを残す。頭頂部は短くして慎重にスパイク状にしてスタートレックのロミュランのように前髪を前に。最後に一番大事なこと、彼らは髪が伸びるとそのスヌーピーのようなもみあげは、ジェルで固められて不快感を感じるほどに頬にくっつける。これを彼らはEstilo Colombiano(コロンビアン・スタイル)と呼ぶ。