2011年11月16日水曜日

Quantic Really Digs Colombia



Quantic Really Digs Colombia


DJでありプロデユーサー、キュレーターであり並外れたディガー。クアンティックは現在進行形の最大のラテン音楽家の一人であるが、彼はラティーノではありません。イギリスの田舎に生まれ、彼は2007年頃までソウルフルでダウンテンポなエレクトロニカをプロデュースして最初の10年間とても優れたキャリアを作った後、突然ラテン寄りに転向しました。


 “Mi Swing Es Tropical,” という曲、彼が Nickodemus と Candela Allstars と一緒にプエルトリコで行ったものは大きなブレイクスルーを引き起こしました。彼のアーティストとしての発展の新しいフェーズの起点に非常にふさわしいものです。またそれは、彼をラテン音楽漬けにし、コロンビアに移住までさせるきっかけとなりました。

このクアンティックのベストともいえるコンピレーション(Tru Thoughtsからリリース)を記念して、
Quantic(Will Holland ) をサンフランシスコまで訪れ、ショーの前に少しおしゃべりする時間をもらいました。







- 最初にラテン音楽を聴き始めたきっかけは何ですか?


- それはプエルトリコでのことでした。
Nickodemus に Candela Allstars のところで録音しないかと招待されました。それがラテン音楽に触れた最初のきっかけです。私はそれまでにたくさんの音楽を聴いていたし、多くのレコードも買っていました。しかし、それが実際にミュージシャンと交流した最初の出来事で、非常にクールで興味深いものでした。でも私にとってはレコードがすべてでした。レコードを掘る事に常に興味がありました。





-
 レコード堀りがあなたをコロンビアに連れていったきっかけだったのですか?どこに滞在していましたか?


- はい、私はとても Ray Pérez y と Dementes に入れあげていました。これらのレコードはベネズエラのもので、Afredito Linares もペルーのもので.. これらのレコードは全て、カリ周辺にシーンが展開されていました。多くの人はこれらのレコードではカリについて叫んでいるのだと思っています。というのもカリは70年代のサルサの大きなメッカであり遊びに行くスポットだったからです。


そして私の友人 Beto (Soundway Records’ Roberto Gyemant) は重いレコードの買い物になると断言し、実際にそうなりました。とても面白く、別世界のようでした。ファンクや、レゲエのレコードを探スことから始まり、それはまるで新しい宇宙のようであり音楽的な発見でした。


私は ”掘る” という言葉が時に好きではありません。というのもそれは、特定のノスタルジーを意味するのであって、おそらく現代と過去を分離してしまうからです。レコードを探すときに一部の人は、いくつかのアーティストのレコードを書いたかがる僕の友達でさえ、ストリートで同じアーティストが演奏していたのに誰も彼らに話しかけようとしません。




- そのシーンではありませんが、あなたの音楽にはノスタルジックな側面も存在していますよね。なぜならあなたは常に60年代や70年代の審美眼にアプローチしているような音ですよね?



- ええ、確かに。あなたはその時代の全てが最高の状態だったことを理解していますね。それは車のようなものでジャガーなどの車が可能性を持っていた時代、それらは美しく、手で設計されていたからでした。それが音楽にも同じように起こったのです。フェンダーのギターをを持っていたとします。人はこの素晴らしい楽器を作り、そのスタイルから外れた若い人達がいて、レコード業界は可能性があるかぎり本当にトップでありえたのだと思います。




- 当時間違いなくクリエイティブな頂点があったのだと。


- 全くその通りです。でも私は「おお、今っぽくない..
」というようなノスタルジックな感覚にはなりたくありません。なぜならそれは別のことだからです。たくさんの人がいるを想像しなければいけません。70年代にはその業界に入り込む間口は広かったように見えるし、いあはただその機会が無いだけだと思います。今ではシンガーソングライターとして認められていない多くの才能を持った人がいると思います。彼らは Marc Anthony のように歌わないし、彼らは見つけてもらおうとは思っていないのです。数千枚売り上げる可能性があることを証明できない限り。



- 最近、古いラテン音楽のディガーやプロデューサーの興味に
大きな変化が起こりましたが、それはあなたには起こらなかった。それは単に、ファンクやソウルのブレイクビーツのサンプルとして起こったのだと思いますか?レコード箱はたくさん掘られすぎて、他の場所を探す必要が迫られてきたのでしょうか?

- 基本的にそれは終わりに近づいてきて、また前進に向かっていると思っています。新亜kしなければならないし、同じ古いもので在り続けるわけにもいきません。ファンクやソウルもほんとにエイミー・ワインハウスや
、シャロン・ジョーンズのようにコマーシャルになってしまいました。みんながそれに飽きてきて「よし、他のことをしよう。」と大きな事になったのです。私自身、個人的には「何がブレイクビーツ?」と思い始める程、ブレイクはそんなに探されていますか?boom-bap のようになるだけですか?それはブレイクですか?ブレイクビーツはコンゴ音楽に成り得ますか?ただのアメリカのファンクより、リズムを探すことなのです。




- 最近のコロンビアへの世界的な関心のブームについてはどう思いますか?それは突然、つい2年くらい前から世界中で、特にヨーロッパ、アメリカ合衆国で、長い間無視されてきた、素晴らしい
コロンビア音楽が発見されてきましたが。

- はい、なぜだか私にもわかりません。私はそれらが無視されてきたとは思っていません。
Carlos Vives や小さなワールドミュージックのサークルの交流を除いて、70~80年代、90年代でさえコロンビアの音楽は本当に海外に流通するのが大変でした。それは別のことでした。ワールドミュージックのシーンはそんな恩恵も受けず、para planchar のようにソフトになっていったのでした。


私はひとつの鍵はインターネットにあると思います。コロンビアの情報がわかるようになり、音楽が聴かれるようになったのです。





- でもヨーロッパのレコードレーベルが、
このような古いコロンビアの音楽をリイシューすることはどうでしょうか?あなたは個人的にたくさんのコンピレーションのキュレーションに関わって来ました。そして特にコロンビアに対する関心は否定できないと思います。この10年間そのようなことは起こらなく、おそらくブラジルにフォーカスしていましたよね。

- はい、ほんとうにそれはそうです。たしかにイギリスでよく起こっていたと思います。ブラジルに対してもそれらの動きはいまだあると思います。なぜかはわかりません。たぶん世界がそれに対応してきたのだと思います。それまでは準備できていなかったのだと。多分聞いたことですが。



私は7~8年前、その時は理解していなかったけどコロンビアのレコードを持っていました。でもあまり興味がわかなかった。今は聴くようになり、違った解釈ができるようになって、とても好きになりました。人間の聴覚は、ただ心理的で、同じものを聴いても解釈が異なるのです。








- 新しいクンビア(
ñu-cumbia)の流行についてどう思いますか?


- かっこいいと思います。いわゆる爆発的に流行するもののように、大きな変化がありたくさんのいい作品があります。Andrés Landero や Los Gaiteros をサンプリングする人が多くいて、それらは素晴らしいと思います。しかしほんとに多くのコロンビアのミュージシャンは、いまだにそのようなスタイルで演奏することができるのです。コロンビアの民謡は、一般的に言われるように gaitas や cumbias のように100年前から変わっていません。


新しいマッシュアップを聴くとよく、オリジナルがいいのになぜそうする必要があるのかと思ったりもします。アメリカ人に受け入れられる為にどうして古いレコードにビートを足す必要があるのでしょうか?それは何故か?そんなの必要ありません。みんなそれがどんなものが受け入れられているかを学ぶ必要があると思います。





- ヨーロッパ人が興味を持つコロンビアの音楽と、コロンビア人が興味を持つコロンビアの音楽に違いはあると思いますか?



- そこは面白いポイントだと思います。それは確実にあります。広いギャップのようなものです。それは外国にいるイギリス人、外国にいるアルゼンチン人のようなものです。故郷を思い出させる有名なアルゼンチンのヒット曲だけに興味がある人がいて、彼らは中心から離れたものには興味を持っていないのです。確かに外国にいるコロンビア人やラティーノは一般的にノスタルジーを持っているが、彼らはサルサを聞きたがり、これらの無名なものは聞きたがりません。それと同じ事です。


私がコロンビアにレコードを買いに行ってクンビアやレアなを Fruko のレコードを探していて、セールスマンが私に、「この70年代の英国ロックのレコードを見てください」というようなものです。というのも彼らは私でさえ知らないようなイギリスの70年代のロックにとても感謝の気持ちを持っているからです。





- あなたがコロンビアに着いたとき、若者の平均的な感覚はクンビアやそのルーツよりもヨーロッパやアメリカの音楽の方に興味があるということはショックでしたか?


- コロンビア人は真っ先に外からやってくるものに価値を見いだし認めていくという事です。そして誰かが外国からやってきて彼らの音楽を演奏しても、そこに価値を見いだし、その国に関心が湧くのです。それは奇妙な現象です。完全に植民地以降の現象です。これに関して論文すら書けそうです。






- 私の考えでは ñu-cumbia は全て、メキシコやアルゼンチンを発端とした動向で、外国人が最初に関心を示したのはそこだったのではないかと思っています。


- クンビアに伴う危険は、それはバズワードのようになる事です。クンビア.. クンビア... でもクンビアである必要のないものも多くあります。アルゼンチンのものはたくさんあります。多くのものは素晴らしいですが、全然クンビアではないものも沢山あります。それはレゲエだったり、ダブステップだったり。





güiro(ギロ)のループが入っていさえすれば、何でもクンビアとみなされると。


- その通りです。そして私たちが忘れてはならないことは、アフリカのドラムパターンの重要性でもあります。彼らにとってそれは話し言葉のようであり、コロンビアの Costeños はそのように聴こえます。それは彼らが話すためのパターンでもあります。だからアルゼンチンのクンビアを聞いたら、彼らはただただ不思議に思う事でしょう。私が海沿い出身の太っちょ男 Aníbal Velázquez のように演奏したら、彼らは混乱してしまうでしょう。全然違うも感じですからね。




- しかしそれがクンビアが違った方向に進化し、違った方法でそれぞれの国の文化にどうかしていった要因でもありますよね。



- 全くその通りです。とても美しいですよね。悪い事ではないと思います。



- 私のブログにコメントを残した誰かが言ってたのですが、あなたと Frente Cumbiero はメデジンの Discos Fuentes のスタジオで一緒にプロジェクトの録音を行おうとしてるとか。私はそれを聞いてチビりそうになりました。


- はい(笑)。私たちはブリティッシュカウンシルのファンドを取る事ができました。それはまだ何をすべきか準備中ですが、でも2〜3週間 Fuentes を借りることになっています。そこへは何回も行った事があり、とてもかっこよく80年代にスタジオを建て直したので、ちょっと昔とは違うけど、基本的には同じコンセプトです。




- 私はあなたがまだ現役のあの時代のミュージシャン達を招くと思っていますが、どうでしょうか?



- はい。Michi Sarmiento、Afredito Linares、Aníbal Velázquez、Pedro Beltrán などの太っちょ達です。いま頼んでいます。




Tru Thoughts や Soundway からリリースする予定ですか?


- Soundwayかもしれませんね。まず終わらせないと行けません。常にギャンブルです。どのようになるかわかりませんから。良くなるといいのですが。




- あなたはカリに住んでいるので、“Las Caleñas son como las flores,” という曲を聞き慣れていますよね?あの歌はカリの女性は誰とでも寝ないとかなり強く唄ってますよね。彼女達をゲットするのは難しいと。一般的なコロンビアの女性の先入観を広めるのにとても良い事だと思います。あなたはそのようなこと、もしくは外国人は特権があるというような経験をしたことがありますか?



- (笑)ノーコメントです。ノーコメント。もし彼女らをゲットするのに大変でも知りませんよ。でも彼女達はたしかにキレイですよ。





- コロンビアに住む事でなにか故郷を寂しく思ったりしますか?私はあなたは食べ物は大丈夫だと思い込んでいます。



- なんだって?そうですよ。というのはそれはイギリスに関する大きな通説なのです。ロンドンに行ったら食べものはひどいです、でも私は田舎出身だし食べ物は本当に美味しいですよ。私は定期的にイギリスのマスタードとティーパックをこっそり補充するだけです。




- フィッシュ&チップスはありますか?


- いいえありません。



- あなたが観ているかは知りませんが、
 Vice TV documentary  でコロンビア北部の若い男性は性的な通過儀礼をメスのロバで行う(なぜなら、もう一度言いますが、女性をゲットするのが難しいから)というものがありました。そしていつも不思議に思っていたのは、なぜあんなにもロバに関して唄ったクンビアが多いのかということです。そこに何か関係があると思いますか?




- 私はそれに関して個人的な洞察力は持っていませんでした。でも確かに男性にそのような事があると思います。前にTVを観ていて、それは強盗に関する酷いニュースだったのですが、強盗は小さな街 la costa のサーカスを襲い、サウンドシステムやその他の物を盗んだのですが、彼らはサーカスのロバを連れてきてレイプしたという話しです。ニュースを見ていた私は、「オーケー、ほんと最悪だ、ロバよごめん、でも彼らはどうしてロバがレイプされたと知ったんだ?」というふうに思ったのでした。





- 彼らは専門家だからですよ!彼らは子供の時からロバをファックし続けているのです。



- 知らないですよ。それは噂ではないでしょうか。




- クンビアとロバのファックについても関係はどう思いますか?



- 私は costeños 達とともに良いレコーディングをしてきたけど、彼らに聞いた事はないですね。私がコメントすべきではありませんね。




- わかりました。私はあなたの評判を台無しにしたくはありません。あなたはもどって
 Frente Cumbiero とともに録音しなければなりませんね。


- それで彼らは「ねえ、彼は何て言ってた?僕らは皆ロバをファックするって?」、いやいや。